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ヴァネッサ・オースティン/Vanessa・Austin 年齢:24 職業:闇医者 性別:女 レベル:7 メイン:聖職者 サブ:魔導博士 エクストラ:背教者 追加サブ:- 種族:魔族 参戦回数:-回 タグ:帰3 身長 - 体重:- PL名:ペンネ イメージソング:月光花/紅空恋歌 「死んで無いなら私の患者だ。死神に手出しはさせねえよ。たとえ犯罪者だろうがな」 外見 病的なほどに青白い肌、脱色したかのような白髪を持つ妙齢の女性。 鮫のようなギザギザの歯と、よく浮かべている愉悦を感じさせるような笑みは見るもの不安にさせる。 外出時は黒い長袖の、顔を隠すようなフードを夏でも着込む。その服の内側にはメスや鉗子などの医療器具が並んでいる。 診療所内ではもっぱら清潔な白衣に身を包んでいる。外出時でも白衣の時でも、胸に掛けられた銀のロザリオを外すことはない。 黒衣の下に隠された背には、巨大な魔法陣を模した烙印が押されている。 人物 空島で活動する闇医者。その診療費は高額だが、法外というほどでは無い。 旧市街の元診療所らしき施設を勝手に借りて医療施設を開いている。 患者が悪人だろうと貧乏人だろうと、動物だろうと不死者であろうと決して選り好みをせずに治療を行う。ただし、悪魔だけはお断りの看板を掲げている。 性格はざっくばらんとしており、口調も荒く開放的。不敵な笑みをいつも浮かべ、患者に対しても丁寧な対応をすることはない。 魔法使い免許も医師免許ももたない正真正銘の犯罪者だが、そのことはまるで感じさせない雰囲気を持った女傑である。 料理は得意だが、自分の食べる分についてはひたすらに雑。3食ニョロニョロで済ませることもある。地上にいた時は3食携帯食料だったのでこれでも改善されている。 オースティン診療所 旧市街に文字どおり生えている一軒家の診療所。 見た目はボロいが内部は清潔。2人までなら入院できるスペースが設けられている。 待合部屋にはヴァネッサが持ち込んだ聖母の彫像が堂々と置かれている。朝早くに訪れたのならば、その像に祈っているヴァネッサの姿を見ることもできる。 ヴァネッサは2階で生活している。ただし、その部屋は雑多で足の踏み場もなく、食べ物のパッケージが転がっていることなどザラ。 本人曰く「3か月に一回ぐらいは大掃除しているがいつの間にか散らかっている」とのこと。 診療スペースは同一人物の住居と思えないほどに片付いている。 来歴 小学生の頃まで暁月市に住んでいたが、下校途中に悪魔崇拝者の教団に誘拐され、生贄の烙印を押される。 そして2年間を囚われの身のまま過ごす。数か月に一人ずつ減っていく同じ境遇の者たちを虚ろな目で見続けてきた。 2年目の「ある日」。教団のアジトに教会所属の対悪魔戦用異端審問組織"オルレアンの火刑台"によって、教団は壊滅する。 悪魔の生贄の烙印を押されたヴァネッサもまた、いずれ悪魔に魅入られる者として消される……はずだった。 ヴァネッサを発見した"オルレアンの火刑台"の一員、壮年の騎士ロッソ・シャルトルージュはヴァネッサの存在を隠蔽。彼自身も"オルレアンの火刑台"を抜け、背教の逃亡者となる。 組織を抜ける者には死を。その鉄の掟を破ってまでヴァネッサを助けた理由は、彼自身の最期まで決して伝えることはなかった。 その後、ロッソに匿われて暁月市へと帰り着いたヴァネッサが見たのは、かつて自身が過ごした街に存在する巨大なクレーターだった。 帰るべき場所を亡くした彼女は、その後も半ば無理やりのようにロッソに追従した。 自分に付いてくるといずれ教会の追っ手に殺されるとして、何度も置いて行かれそうになったがその度に何をしてでも見つけ出し、ついて行った。 根負けしたロッソは、ヴァネッサに最低限身を守るための聖職の術と、かつて学んだ医術のすべてを伝える。 そして何よりも、神の教えを。 ある日も、「ある日」も。 それから月日が過ぎて、「その日」。 ヴァネッサは、寄り添うべき人も失った。 教会から背教者として見咎められ、もはや身一つとなった彼女は、かつて自分が過ごした場所の果てで、自らの信念を貫く。 ただ一人の師の教え通りに、命を繋げるために。 +活動記録 +ゴリラVSオバチャン 患者1名入院。早急な対処の必要あり。延命治療を行う。 違法使い1名を捕縛。 +蹴球怪獣 何も変わらなかった。 +天国に一番近い島 不死者を抹消。 +ワタシハカモメ 盗賊団を排除 死神と遭遇 +不正の温床 ランデルの一員を排除 感謝状を受け取る。違法使いカモフラージュのために診療所に飾る。 +仄暗い旧市街の中で 違法使いを排除 義肢を作成する +偏執病のストロベリー 負傷者の治療 患者(ともだち)のケア +G R4 ”闇医者”シオドアの後悔 緊急オペを一件 同類を一人殴る +不死者達の王都記録 第六話 「拝啓 母上様」 不死者の殺害 不死者の救済 +カルテ 夜桜クロエ 共犯者。エキノコックスに注意。 百鬼冀求 偏食の傾向あり。希望の中毒には気をつけろよ。 ベル ただの常識知らず。 長谷川 要注意。九城出身者。肝臓の検査が必要。考えが読めない。これだから探偵ってやつは。 とみかみ 零落神。栄養不足の可能性あり。国生みは私のいないとこでならやってくれていいぞ。 アスタ 苦労人。サービスしておいた。 シュバルツ 警戒。ああいう目は見たことがある。 百合谷葵 暁月市出身者。過去の思い出にすがりついても何も変わらねえんだよ。 青空真昼 バカなガキ。人を見る目は養ったほうがいいぞ。 林崎壮真 青いガキ。早死にしないうちに帰るんだな。 デス穂 死神、安楽死が得意、悪魔使い。役満だ。 名無しの赤毛 詳細不明。注意。 ステラ 無知。暴力に訴えやすい。 久遠レイ 英雄志望。素質はある。 風祭左京 元男性。死亡する度に何かを奪われていく。 月門之人 大食い。健康体。 槇島亮治 最大警戒。ランデル勤務。可能な限り近づくな。警戒はされていない様子。この調子を継続する。 エコー 警戒。ランデル勤務。猫。アイスを食う時はゆっくりとだ。 ユーリ 要注意。傭兵気質。警戒されているようだ。薬学の知識あり。 日陰 狐っぽい。エキノコックスに注意。 天都 冷静。使える人物になりえる。 アイン 少年に見えるが老成している。本質はどんなものやら。 芦原凪 警戒中。飄々として見えるが実際は異なる。 定礎 ……よく、分からない。建築系の魔法なのか? カモミール 常識人。いい目を持っている。独自の交友を持つ。 魂魄 警戒。殺人鬼。患者。 カスガイ 不明。妙な違和感がある。 デビット・小林 無頼。太刀筋は見事。 PickUp +あの日 「あの日」は美しい月の夜だった。その横顔を朱に染めることに罪悪感を覚えるほどの。 異端審問組織"オルレアンの火刑台"の一員、ロッソ・シャルトルージュは本日の目的である、教会を思わせる建造物の前で深いため息をつこうとして、慌てて口を閉じた。 そのような府抜けた姿、あのおっかない上司であるセレスに見つかりでもしたら大事だ。周囲に自分以外の人間の姿はないが、気を付けるに越したことはない。 「怒らなければ美人なんだがね……」 ぼやきながら、任務について頭の中で確認を行う。今日の任務は悪魔崇拝の教団の殲滅。いつも通りに処理し、いつも通りに帰って、いつも通りに質素な食事、風呂を済ませて本を読んで就寝する。それだけだ。 そのために、彼は十字架を模した歪な形の銃を構え、ヘッドセットのスイッチを定刻通りに入れた。 「時間だ。アンデレ1はポイントCへAhead。アンデレ2はその場で待機」 「jud.」 凛と張り詰めた声が耳元に響き渡る。予定通りの伝達と応答。指示されたとおりに進撃し、指示されたとおりに古めかしい扉を開ける。 教会裏手の……悪魔教団の拠点を教会と認めたくはないが、裏手の扉を開いた先には一人の男性がいた。 「だ、誰だおま――」 「悪いね」 男性が声を上げる前に、慣れた手つきで首筋にナイフを突き刺す。男の口から風切り音のような声が漏れて、一呼吸後に鮮血が噴き出す。男は何が起こったのかを把握することもできずに一瞬で絶命した。 対魔法使い戦で気を付けることは、相手に状況を把握する時間を与えないことだ。魔法使い、特に上位の相手はいかなる状況に対しても必ず対応してくる。だが、対応できるがゆえに、完璧な対応を行おうとして思考の隙が生まれる。彼ら悪魔・魔法使い専門の異端審問官にとってみれば十分すぎるほどの隙だ。彼らは、人がいれば誰であろうと殺す訓練しか受けていないのだから。 異端審問組織"オルレアンの火刑台"。 大聖堂直下の暗部組織であり、公に知るものこそいないが存在だけはまことしやかにささやかれている。 その任務はただ一つ。魔法、悪魔に関するものを全て殺しつくすこと。 それは目撃者とて例外はなく、彼らの処理した事件が伝わるのは、失敗したときだけだ。 その組織の一員たるロッソは、人を一人殺した後だというのに表情一つ変えることなく交戦を報告して周囲を確認する。 件の悪魔教団の人数は14人。たった殺害したのが仲間だとするならば、残り13人。 もっとも、彼らにとって数は意味を成さない。何故ならば、彼らの殺害対象は「この場にいる自分たち以外の全員」なのだから。 周囲に見えるのは釜土に大鍋、包丁など。水場もあり、どうやら厨房のようだ。 悪魔的儀式に使えるようなものも見えるが、いかに悪魔崇拝教団といえど、外部からドア一枚隔てた場所で儀式を行うことはないだろう。ならばやはり厨房か。 視界内のクリアを確認し、彼は二つある扉の片方を選択し、先へと進む。施錠されていたが、たやすく解除する。 経験上、厨房の付近には悪魔儀式場が多い。「生贄」をより楽に保存でき、「解体」も容易だからだ。先に儀式場を潰すために、彼は教会の中央へと向かうルートは選択せずに端を回るような扉を選択した。 ビンゴ。正直言うと当たってほしくなかった。地下へ続く階段だ。鍵がかかっていたことからも分かっていたが、どうやら儀式場か生贄の保管所が近いらしい。血と鉄、そしてカビの混ざり合った嫌な臭いが深淵を思わせるような深い階段の底から湧き上がってくる。 慎重に階段を下りる。一歩降りるごとにひんやりとした空気が体を冷やす。 「頼むから何も出ないでくれよ……」 先ほど一人の人間を躊躇無く殺した人間と同一人物とは思えない、情けない声を出しながらゆっくりと降りる。狭い階段では前後からの奇襲に気を付けなければならない。同時に襲い掛かられでもしたら最悪だ。慎重に慎重を期すぐらいでちょうどいい。 結果だけ言うのならば警戒は杞憂に終わった。彼は拍子抜けするほどにあっさりと最下層にたどり着き、周囲に敵影が存在しないことを確認した。 そう、敵影は。 「……敵であったほうが、助かったんだけどね」 呟きながら覗きこむのは鉄格子の奥。地下は鉄格子がいくつも並ぶ空間になっており、どう見ても地下牢だった。床にこびり付いた黒色の染みの意味は、考えないほうがいいだろう。 その牢屋の一つの中にいたのは、一人の全裸の少女。年のころは12,3歳といったところだろうか。 頬はやせこけており、元は美しかったであろう黒髪も、脂が浮いてギトギトになっていた。 落ち窪んだ赤い瞳は、ロッソのことすらも視界に入らないというように虚空を見つめている。 そして何よりも目を引くのは、病的なまでに白い肌を持つ背に浮かんだ、火傷の跡。 「生贄の刻印、か」 生贄の刻印。それは、悪魔使いが用いる禁術の一つ。魔法に適性がある子供に刻み込むことで、悪魔との親和性を高める忌むべき魔術。刻み込まれた対象は通常1か月も持たずに発狂して死亡するが、彼女の状態を考えると幸いにも……幸いといっていいのかは分からないが、親和性は高かったらしい。 「…………」 ロッソは、支給品の銃に魔弾を込める。魔弾の名は"獄炎弾アイム"。26の軍団を率いる公爵、アイムの力を封じた魔弾であり、その殺傷力は彼の持つ魔弾の中で最も高い。 せめて、苦しまずに――。神の信徒である前に背教者であるロッソが彼女のために祈れることは、それだけだった。 "オルレアンの火刑台"の掟に例外はない。出会ったものは、一人残らず殺す。悪魔の生贄として連れてこられた一般人であろうと彼らが躊躇うことはない。それも刻印持ちとなれば猶更だ。いずれ、大きな悪魔召喚の触媒にされるか分かったものではない。 だが、引き金に指をかけようとしたところで、狭い地下牢にか細い声が響く。 「……あ」 少女の目に、光が差したように見えた。幻影だ。そう割り切って、ロッソは引き金を引こうとする。しかし、背教者として鍛えた聴力は、続く少女のか細い声までも詳細に聞き取った。 「……帰り……たい」 あと数mm、指を動かせば弾丸は少女を焼き尽くすだろう。だが、引けない。ロッソの頬を汗が伝う。 "オルレアンの火刑台"の掟は絶対だ。背教者としての機密中の機密の力と情報を持つ彼らには命令違反も脱退も許されない。死ぬまで神のために尽くす。それが彼らの選んだ道だ。 罪なき子供を、殺害してでもその道を外れることは、できない。 「長い間、幽閉されていた。正気のはずがない」 「……生きたい」 独り言を。自分を納得させるための独り言のつもりだった。返答されるとは思ってはいない。 「僕は味方ではない。君に終わりを与えに来たものだ。神を信じているのならば、天国での幸福は約束されるだろう」 「死に、たくない」 何故、この少女はこのような状況で、生きる活路を見出しているのだろうか。ロッソには、理解ができなかった。 「どうして生きたいんだ?」 故に、ロッソは問いかけた。肉体も精神も完全に疲労しきっている少女に対して。当然、まともな答えなんて期待していない。どのみち、もう少女を殺すつもりだ。 しかし少女は、小さく蚊の鳴くような声であったが確かに答えた。 「まだ、死んで、ないから」 地下室に轟音が轟く。音は反響し、少女とロッソの鼓膜を揺らす。 ロッソの銃からは煙が立ち上がり、眼前の鉄格子を焼き尽くしている。 煌々とした火の明かりが、少女とロッソの姿を鮮明に照らし出した。 「ロッソ」 「ロッソ・シャルトルージュ。僕の名前だ。君の名前は?」 一言一言、区切るように少女に向かって告げる。屈み込み、少女の手を取って。 「……ヴァネッサ」 「そうか。いい名前だ」 いうが早いか、ロッソはヴァネッサの身体を自分の外套にくるんで肩に担ぐ。人の命とは思えないほどに軽い。 「ああ、セレスに怒られてしまうね。やれやれ、とんだ拾い物だ」 そして、一足飛びに階段に向かって駆け出す。ヘッドセットはその場に放り投げた。カツンといい音がして滑って行った。 「謝罪の言葉を考えておかねばならないか。もっとも、聞いてくれるかは疑問だが」 そう言って走る彼の顔には、闇の中だというのにくっきりとした微笑が浮かんでいた。 +ある日 「三食カップ麺はやめろって言ってるだろ!」 断崖絶壁に周囲を囲まれた丘の上の一軒家。そこに大声が轟いた。 「いや、聞いてくれヴァネッサ。最近のカップ麺は体にいいんだ。そういう研究結果が出ていてね」 「んなわけねーだろ! お行儀よく汁まで飲み干してよお! どんだけ塩分含まれてるのか知らねーのか! 今に高血圧で死ぬぞ!」 「全ての食べ物は神の恵みだ。残すなんてとんでもない」 「飲みたいだけだろ! 都合のいい時だけ神様出すんじゃねーよ!」 子供のように言い合っているのは、50は過ぎているであろう壮年の男性と高校生ほどの年齢の少女。少女の前には食べつくされたカップ麺の空き容器が積まれている。二人の様子を見守るように、石で出来た中型のマリア像は微笑んでいる。 少女は全身を隠すような長い袖のフード服に身を包んでおり、机を叩いて怒りながらもどこか楽しげにしている様子がうかがえる。 「だ! か! ら! 今日からカップ麺禁止な! 神に誓えー! 早く誓えー!」 「!? 待ってくれ、それじゃあ僕は明日から何を食べればいいんだ」 「……わ、私の手料理、とか?」 「主よ……」 「泣くほどか!? 泣くほど嫌なのか!?」 大げさに両手を組んで祈りを捧げる壮年の男性、ロッソ。二人の様子はどこにでもいるような親子にしか見えなかった。 「まあ、仕方がない。ヴァネッサの料理の才能が開花するか、僕の胃が敗北するかのどちらかに賭けるとしよう」 「よっしゃ! 言い方は気に入らねーけど神に誓えよ! 破ったら罰な!」 勝ち誇ったように笑顔で腕を組むヴァネッサ。未だ血色は悪いものの、年相応に成長した体はいまや美人といって差支えのないレベルに達していた。 「罰か。どんな罰かな?」 その言葉を待ってました、と言わんばかりにフフンと鼻を鳴らし、ヴァネッサは意気高く指をロッソへと突きつける。 「魔弾の使い方教え「駄目だ」 最後まで言い切る前に、ロッソの言葉が割り込む。 「何でだよ! 教えてくれたっていいじゃねーか!」 再び強くテーブルに両手のひらを叩きつけるヴァネッサ。テーブルが揺れ、花瓶が横倒しとなる。花が茎まで露出し、澄んだ水が流れ落ちる。 「駄目なものは駄目だ。この技術は、人を殺すためのものだ。絶対に教えられない」 ロッソは強い口調で言い切る。その迫力は、先ほどまでの情けない男性の姿とは違う。威圧感に、ヴァネッサは多少怯んだが、続けて言葉を紡ぐ。 「んだよケチ! 魔弾があれば、悪魔殺せるんだろ!」 「悪魔を殺せるなら、悪魔なんていなければ私は皆とあんな別れをせずに済んだんだ! そうすれば今頃は!」 色素の薄い肌に朱が混じる。明らかに激昂しているが、本人は気が付いていな。それに対してロッソは穏やかな様子で告げる。 「今頃、皆と共に暁月市の事故に巻き込まれて死んでいるだろうね」 ヴァネッサが固まる。赤い瞳に映るのは、言いようの無い憤怒。 構わずに、ロッソは続ける。 「いいかいヴァネッサ。僕は君を犯罪者にするために、ましてや死なせるために助けたんじゃない。君がそう求め訴えた。それに答えたんだ」 「目先の欲望にとらわれてはいけない。その先に待つのは、破滅だ。かつての僕がそうであり、今なお歩んでいるこの道が――」 「くそったらああああああああああ!」 花瓶が、カップ麺の容器が宙を舞う。ロッソをして、テーブルがひっくり返されたのだと気が付いたのは花瓶の水を頭から被ってからだった。 「んだよくそっくそっくそおおおおおおおお!!!」 叫びながら、服の中に手を突っ込んで取り出したのはメスや鉗子などの医療器具。本来はケガや病気の治療に使うそれらだが、乱雑に投げただけでもそれなりの殺傷能力は発揮される。ヴァネッサは遠慮なくそれを全力でロッソに投げつけた。 「ま、待ってくれ、危ないから」 それらを片手でいなすが、数が数であるのでヴァネッサに近づくことができない。 「死んでたって、いいんだよ! あそこに帰れないなら別に、生きてたってなあ!」 叫びながら、メスの一本を投擲する。それは弧を描いて天井にぶつかり、弾かれた勢いでもって軌跡をある方向へとむけた。 部屋の中に静かに陳列されているマリア像へと。 「あ……」 ヴァネッサがそれに気が付くが、既に手を離れたそれを同行することは彼女にはできない。 瞬間、疾風が走る。 ロッソが前傾姿勢をとり、コンマ1秒にも満たない時間でマリア像の前に移動する。そして、片腕をガードするように突き出して、メスを腕で食い止める。 メスは勢いよく刺さり、僅かに血が滲む。 ヴァネッサは、何も喋れないでいた。ロッソがマリア像を大切にしていたことは知っている。だけど、謝ることもできずに口を開いて閉じてを繰り返しているだけだった。 「死んでたっていい、か。その言葉は、聞きたくなかった」 ケガをしているのに、気にした様子一つ見せないロッソに腹が立ったのか。それとも売り言葉に買い言葉、未だ収まらぬ腹の虫を沈めたかったのかは分からない。普段の彼女であったのならば、ロッソ譲りの医療の知識をひけらかすために颯爽と包帯を取り出しただろう。 「ンだよ……そんなに神様が大事かよ」 言ってはいけない言葉だと分かっていても、彼女には止めることはできない。 「いいんだよ死んでたって! 私は、どうやら神様にも見放されてるみたいだしな!」 「くたばれクソジジイ!」 真っ赤になった顔で、瞳に感情を溜めながらヴァネッサは駆け出した。 追いつこうと思えば追いつけるだろうが、ロッソは後を追おうとしない。その事実が杭のようにヴァネッサの心に突き刺さりながら、彼女は自室の扉を開き、全力で閉めた。 扉が閉まる大きな音を聞きながら、ロッソはゆっくりと地面に腰を下ろす。 「やれやれ……年柄もなく興奮してしまったようだ」 興奮した様子など露ほども見せていなかったロッソだが、実際の心境は異なっていた。 彼もまた、ヴァネッサの発言に聞き逃せないところがあったのだ。 「……また、三食カップ麺生活かな?」 ヴァネッサが落ち着いたらまた話をしよう。そう考えながら、ロッソは部屋の片づけに取り掛かった。 +その日 ページが破り取られている キャラクター情報 https //docs.google.com/spreadsheets/d/1kNev0OilrL_8fElwBMrlnseGqM3Og-6g7yappXdSP9Q/pubhtml#
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大天使聖ミカエルへの祈りは、かつて1965年はじめまでカトリック教会のミサの終わりに唱えられていた祈り。レオ13世の祈りとも呼ばれる。1886年に教皇レオ13世がミサ典書に付加したため、『レオ13世の祈り』と呼ばれることもある。カトリック教会のミサ(トリエント・ミサ)の終わりに、『終わりの福音』に続けて唱えられていた。典礼書中の『祓魔式(Exsorcista)』の部にはこの祈りは存在しない。第2バチカン公会議の典礼刷新によって1965年3月7日より正式に廃止された。なお、『大天使聖ミカエルに向う祈り』は別の祈祷文である。 原文(ラテン語) Sancte Michael Archangele, defende nos in proelio contra nequitiam et insidias diaboli esto praesidium; Imperet illi Deus, supplices deprecamur; tuque, Princeps militiae caelestis, Satanam aliosque spiritum malignos, qui ad perditionem animarum pervagantur in mundo, divina virtute in infernum detrude. Amen. 日本語(文語) 大天使聖ミカエル、戦いにおいてわれらを護り、 悪魔の凶悪なる謀計(はかりごと)に勝たしめ給え。 天主のかれに命を下し給わんことを伏して願い奉る。 あゝ天軍の総帥、 霊魂をそこなわんとてこの世をはいかいするサタンおよびその他の悪魔を、 天主の御力によりて地獄に閉込め給え。アーメン。 至聖なるイエズスの聖心、われらをあわれみたまえ(この部分を3回繰り返す) 日本語(口語) 聖ミカエル、わたしたちが戦う時お守りください。 悪魔とその凶悪なはかりごとには、わたしたちの助けとなってください。 霊魂を滅ぼそうと探し回っている悪魔と、その他の悪霊を、 神の力によって地獄に閉じ込めることを、 神が天軍の王であるあなたに銘じてくださいますように。アーメン 聖ミカエル ▲あなたの光で照らしてください。 聖ミカエル ▲あなたの存在で助けてください。 聖ミカエル ▲あなたの力で守ってください。
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ギリシア語文法 名詞(noun) ◆目次 ◆目次 ◆名詞の構造 ◆性(gender) ◆数(number) ◆格(case)◇主格(nominative) ◇属格(genitive) ◇奪格(ablative) ◇与格(dative) ◇位格(locative) ◇具格(instrumental) ◇対格(accusative) ◇呼格(vocative) ◆名詞の構造 名詞は性・数・格によって語尾変化する。 性は男性・女性・中性である。 数は単数・複数・双数である。 格は主格・属格・与格・対格・呼格の五つの変化形がある。 文法的には、属格をさらに分けて奪格を加え、 与格をさらに分けて位格と具格を加えることができる。 ◆性(gender) 名詞は男性(mansculine)・女性(feminine)・中性(neuter)いずれかの性が語形によって決まっている。 これらの性別は文法的なものであり、生物学的な性とは直接関係ははない。 名詞は、第一変化、第二変化、第三変化の三つの変化に大別されるが、 男性名詞は主に第二変化(-ος型)、 女性名詞は主に第一変化(-αか-η型)、 中性名詞は主に第二変化(-ον型)である。 ◆数(number) 名詞は数によって語尾変化する。 数は単数(singular)・複数(plural)・双数(dualis)である。 主語になる名詞の数は、動詞の数と一致していなければならない。 ただし、中性複数の主語は単数形の動詞で受けるのが原則である。 双数は単なる二つではなく、二対になるものを指すが、コイネー時代に双数は廃れた。 ◆格(case) 名詞は格によっても語尾変化する。 格とはその名詞が文中で修飾する語とどのような関係かを示す機能である。 主格(nominative)、属格(genitive)、与格(dative)、対格(accsative)、呼格(vocative)の五つである。 コイネー以前には、さらに、奪格(ablative)、位格(locative)、具格(instrumental)が存在した。 コイネーギリシャ語では、奪格は属格に吸収され、位格と具格は与格に吸収された。 奪格は属格と同じ語形で、位格と具格は与格と同じ語形であるので、どの格の意味かは文脈によって考えなければならない。 主格と呼格以外の格を総じて「斜格」(oblique)と呼ぶ。 簡単な表にすると以下のようになる。 主格 ~は、~が 属格 ~の 与格 ~に 対格 ~を 呼格 ~よ! さらに奪格・位格・具格を加えたもの。 主格 ~は、~が 第一格 属格 ~の 第二格 奪格 ~から、~より 与格 ~に 第三格 位格 ~の所で、~において 具格 ~で、~と 対格 ~を 第四格 呼格 ~よ! 第五格 ◇主格(nominative) 主語、または補語となる格。「~は」「~が」 用法 •主語「~は」「~が」 •補語「神は愛である」 •名称「アポリオンという(名)」 •挿入「彼らは―もう三日間になるが―」 •手紙の発信者「パウロから」 •呼格の代用「我が神よ」 ◇属格(genitive) 属する類を表す格。「~の」 用法 •形容詞的属格「~の」 •所有・所属「~のもの」「~に属する」 •血縁・婚姻関係「~の子」「~の妻」 •内容の言い換え「~という」 •目的語的属格「~への」 •期間「~の間に」 •場所「~の所を」 ◇奪格(ablative) 源泉や起点となっていることを表す格。「~から」「~より」 語形は属格と同じ。 用法 •分離「~から(離れて)」 •源泉「~からの」 •行為者「~による」 •比較級「~よりも」 ◇与格(dative) 人格関係や利害関係を表す格。「~に(対して)」「~に(とって)」 用法 •間接目的語「~への」「~に対する」 •判断者「~にとって」 •所有者「~の(持っている)」 •接近・遭遇「~に(近づく・会う)」 •利害関係「~ために」 •関連「~について」「~に関して」 ◇位格(locative) 空間的・時間的な位置を表す格。「~の所で」「~において」 語形は与格と同じである。 用法 •場所「~の所で」 •時点「~の時間に」 ◇具格(instrumental) 道具や手段として用いることを表す格。「~で」「~と」 語形は与格と同じである。 用法 •随伴・共有「~と共に」 •関連「~について、~という点では」 •類似「~のような」 •手段・材料「~で」 •原因・理由「~のゆえに」 ◇対格(accusative) 他動詞の直接目的語を表す格。「~を」 用法 直接目的語(外的客語)「~を」 誓言の対格「~にかけて(誓う)」 動詞内容の対格(内的客語)動詞の中に含まれる意味を反復する対格 例「成長を成長する」(コロ2:9) 二重対格「OをCに(と)する」 副詞的対格関連「~の点において、~に関して言えば、~に関する限り」 空間的範囲・程度・限度「~辺り、~くらい」「~の間、~の時に、~の日に」 対格主語(不定詞の意味上の主語となる) ◇呼格(vocative) 呼びかけに用いる格。「~よ!」
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ギリシア語文法 不定詞と分詞 ◆目次 ◆目次 ◆不定詞(Infinitive)◇用法◇副詞的用法 ◇名詞的用法 ◇不定詞の変化 ◆分詞(Participle)◇用法◇形容詞的・名詞的用法 ◇副詞的用法 ◇分詞の変化◇ω動詞の現在分詞 ◇ω動詞の未来分詞 ◇ω動詞のアオリスト分詞 ◇ω動詞の現在完了分詞 不定詞と分詞はある意味で動詞の法の延長上に並ぶべきものだが、 法としての完全な機能に欠けるために、正式には法として扱われない。 ◆不定詞(Infinitive) 不定詞は「不定法」と呼ばれることもある。 不定詞は動詞が名詞化したもので、動詞と名詞の両方の性質を備える。 人称と性と数と格による変化がなく不定なので不定詞と呼ばれる。 また性と数を含まないので動詞の法として分類されない。 γράψαι「書くこと」 ◇用法 不定詞には「副詞的用法」と「名詞的用法」がある。 不定詞の主語は主文の主語と共通であれば省略される。 不定詞の主語は対格である。これを「対格主語」という。 不定詞は中性単数名詞として扱われ、不定詞自体は格変化しないので、冠詞によって格を表現する。 不定詞の否定にはοὐでなくμήを用いる。 ◇副詞的用法 目的「~のために」不定詞単独で 冠詞付き不定詞の属格と 前置詞εἰς,πρόςと共に 接続詞ὡς,ὥστεと共に 結果「~の結果」不定詞単独で(用例は少ない) 接続詞ὥστεと共に(用例が多い) 冠詞付き不定詞の属格と εἰς τὸ+不定詞 原因・理由「~のため」 διὰ τὸ+不定詞 時間 πρὶν (ἢ)+不定詞「~前に」 πρὸ τοῦ+不定詞「~前に」 εν τῷ+現在不定詞「~間に」「~している時に」 εν τῷ+アオリスト不定詞「~した時に」 μετὰ τὸ+アオリスト不定詞「~後に」 ἕως τοῦ+不定詞「~まで」 独立的用法命令的用法「~しなさい」 絶対不定詞「~すべき」 ◇名詞的用法 主語として「~することは」 目的語として「~するようにと」 補語として「~である」 目的補語として「~であると」 言い換え「すなわち~すること」 ◇不定詞の変化 不定詞には人称や数や格による変化がありません。 不定詞は各法と、 現在、未来、アオリスト、現在完了、未来完了の時称で変化します。 未完了過去と過去完了はありません。 λύω (リュオー)解く 直説法 能動相 中動相 受動相 現在 λύ-ειν λύ-εσθαι λύ-εσθαι 未来 λύ-σειν λύ-σεσθαι λύ-θή-σεσθαι アオリスト λύ-σαι λύ-σασθαι λύ-θή-ναι 現在完了 λύ-κέ-ναι λύ-σθαι λύ-σθαι ◆分詞(Participle) 分詞は動詞が形容詞化したもので、動詞と形容詞の両方の性質を備える。 分詞は人称を含まないので、動詞の法として分類されない。 γράψας「書いた(男)」 ◇用法 分詞の否定にはοὐでなくμήを用いる。 ◇形容詞的・名詞的用法 形容詞の用法と同じく、「属格的位置」と「述語的位置」がある。 分詞が冠詞の中に用いられている場合は「属格的位置」に、 分詞が冠詞の外に用いられている場合は「述語的位置」になる。 詳しくは「形容詞」の頁を参照。 属格的位置「~している(名詞)」冠詞・分詞・名詞の順 名詞・冠詞・分詞の順 冠詞・名詞・冠詞・分詞の順 無冠詞で名詞・分詞または分詞・名詞の順 「~している(者)」(名詞化)冠詞・分詞だけ 分詞だけ(冠詞が省略される場合もある) 述語的位置「(名詞は)~している」 分詞の述語的位置では、εἰμί(~である)+分詞による組み合わせによる表現がある。 本来動詞一語で表現できるものを、回りくどく分詞によって表現する用法である。 この場合、動詞一語よりも絵画的で印象深い表現となる。 このような用法を「迂言法」または「ペリフラシス」(periphrasis)と言う。 ◇副詞的用法 時間現在分詞「~する時・・・」(述語動詞と同時進行していることを表す) アオリスト分詞「~した時・・・」(述語動詞の動作に先行する) 条件「~するなら・・・」 譲歩「~なのに・・・」 原因・理由「~なので・・・」 目的「~のために・・・」 手段「~によって・・・」 仕方・様子「~という仕方で」「~という様に」 動作の連続「~て(・・・した)」 ◇分詞の変化 分詞には人称による変化がありません。 分詞は各法と、 現在、未来、アオリスト、現在完了、未来完了の時称で変化します。 未完了過去と過去完了はありません。 ◇ω動詞の現在分詞 ■直説法 □能動相・単数 格 男性 女性 中性 主・呼 -ων -ουσα -ον 属 -οντος -ουσης -οντος 与 -οντι -ουση -οντι 対 -οντα -ουσαν -ον □能動相・複数 格 男性 女性 中性 主・呼 -οντες -ουσαι -οντα 属 -οντως -ουσως -οντως 与 -ουςι(ν) -ουσαις -ονσι(ν) 対 -οντας -ουσας -οντα □中受動相・単数 格 男性 女性 中性 主 -ομενος -ομενη -ομενον 属 -ομενου -ομενης -ομενου 与 -ομενω -ομενη -ομενω 対 -ομενον -ομενην -ομενον 呼 -ομενε -ομενη -ομενον □中受動相・複数 格 男性 女性 中性 主・呼 -ομενοι -ομεναι -ομενα 属 -ομενων -ομενων -ομενων 与 -ομενοις -ομεναις -ομενοις 対 -ομενους -ομενας -ομενα ◇ω動詞の未来分詞 □能動相・単数 □能動相・複数 □中動相・単数 □中動相・複数 □受動相・単数 □受動相・複数 ◇ω動詞のアオリスト分詞 □能動相・単数 □能動相・複数 □中動相・単数 □中動相・複数 □受動相・単数 □受動相・複数 ◇ω動詞の現在完了分詞 □能動相・単数 □能動相・複数 □中受動相・単数 □中受動相・複数 ■接続法 ■希求法 ■命令法
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初期の主要教会の歴代司教(監督) ローマ教会 使徒ペテロ(41-67年頃) ※使徒ペテロとパウロが、教会の基礎を立てる。 初代 リヌス(67-76年頃) 2代 アネンクレトス(76-88年頃) 3代 クレメンス(88-97年頃) ※フィリピ4 3の人。『クレメンス第一の手紙』の著者。 4代 エウァレストス(97-107年頃) 5代 アレクサンドロス(107-115年頃) 6代 クシストス(115-125年頃) 7代 テレスフォロス(125-136年頃) ※殉教。 8代 ヒュギヌス(136-140年頃) 9代 ピウス(140-154年頃) 10代 アニケトス(154-165年頃) 11代 ソテル(165-174年頃) 12代 エレウテルス(174-190年頃) 13代 ウィクトル(190-199年) 14代 ゼフュリヌス(199頃-217年) 15代 カリストス(217-222年頃) ※サベリウスを破門 16代 ウルバヌス(222-230年) 17代 ポンティアヌス(230-235年) 18代 アンテロス(235-236年) 19代 ファビアヌス(236-250年) 20代 コルネリウス(251-253年) 21代 ルキウス(253-254年) 22代 ステファヌス(254-257年) 23代 クシストス(257-258年) 24代 ディオニュシウス(259-268年) ※サベリウス主義を批判 25代 フェリックス(269-274年) 26代 エウテュキアヌス(275-283年) 27代 ガイウス(283-296年) 28代 マルケリヌス(296-304年) 29代 マルケルス1世(306-309年) 30代 エウセビウス(310年) 31代 ミルティアデス(311-314年) 32代 シルウェステル1世(314-335年) アレクサンドリア教会(エジプト) 福音記者マルコにより創立 初代 アンニアヌス(62-84年) 2代 アビリウス(84-97年) 3代 ケルド(97-110年) 4代 プリムス(110-121年) 5代 ユストス(121-131年) 6代 エウメネス(131-144年) 7代 マルクス(144-154年) 8代 ケラディオン(154-167年) 9代 アグリッピヌス(167-179年) 10代 ユリアヌス(179-189年) 11代 デメトリウス(189-232年) 12代 ヘラクレス(232-248年) 13代 ディオニュシウス(248-265年) 14代 マクシムス(265-282年) 15代 テオナス(283-300年) 16代 ペテロ(300-311年) 17代 アキラス(311?-312年) 18代 アレクサンドロス(313-326年) ※アレイオス派論駁、ニカイア公会議にて活躍。 19代 アタナシオス(328-373年) ※正統信仰の父、アタナシオス派。生涯5回追放の身となる。 エルサレム教会 使徒ヤコブ ※44年頃、ヘロデ・アグリッパ1世により殉教 初代 主の兄弟ヤコブ(?-62年) ※殉教 2代 主のいとこシメオン(62-107年頃)※主の養父ヨセフの弟クロパの子。120歳の時に殉教。 3代 ユストス 4代 ザッカエウス 5代 トビヤ 6代 ベニヤミン 7代 ヨハネ 8代 マッテヤ 9代 フィリップス 10代 セネカ 11代 ユストス 12代 レビ 13代 エフレス 14代 ヨセフ 15代 ユダス(?-135年) ※初代~15代までは、ハドリアヌス帝のユダヤ人包囲まで(135年) 16代 マルコ ※最初の異邦人司教 17代 カッシアヌス 18代 ププリウス 19代 マクシムス 20代 ユリアヌス 21代 ガイウス 22代 スュンマクス 23代 ガイウス二世 24代 ユリアヌス二世 25代 カピト 26代 マクシムス2世 27代 アントニヌス 28代 ウァレンス 29代 ドリキアヌス 30代 ナルキッスス(185-211年頃) 31代 ディウス 32代 ゲルマニオン 33代 ゴルディウス 34代 アレクサンドロス(213-251年) 35代 マザバネス(251頃-265年) 36代 ヒュメナイウス(265-298年) 37代 ザブダス(298-300年) 38代 ヘルモン(301-314年) アンティオキア教会(シリア) 使徒ペテロにより創建(使徒パウロやバルナバが活躍) 初代 エウオディウス(53-68年) 2代 イグナティオス(68-104年) ※著書『イグナティオスの手紙』(110年頃) 3代 ヘロス(ヘロン)(114-126年) 4代 コルネリウス(127-151年) 5代 エロス(151-169年) 6代 テオフィロス(169-181年) ※著書『アウトリュコスへ送る』『ヘルゲモネス異端駁論』等 7代 マクシミヌス(181-192年頃) 8代 セラピオン(192-203年) 9代 アスクレピアデス(211-216年) 10代 フィレトス(216-232年) 11代 ゼベンヌス(232-240年) 12代 バビュラス(240-252年) 13代 ファビウス(252-255年) 14代 デメトリアヌス(256-260年) 15代 サモサタのパウロ(260-268年) ※異端者 16代 ドムヌス(269-273年) 17代 ティマイウス(273-279年) 18代 キュリロス(277-279年)
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ギリシア語文法 名詞変化(declensions) ◆目次 ◆目次 ◆第一変化(first declension)◇ᾱ型 ◇α型 ◇η型 ◆第二変化(second declension) ◆第三変化(3rd declension) 語形変化は、動詞の活用(conjugation)と名詞変化(declensions)の二つに分けられる。 このうち、名詞の実詞・形容詞・冠詞・代名詞・分詞は名詞変化する。 名詞変化を分類すると以下の表のようになる。 名詞変化 母音幹変化 第一変化(α変化) 無幹母音式 第二変化(ο変化) 幹母音式 子音幹変化 第三変化 無幹母音式 ◆第一変化(first declension) 第一変化(α変化)は三つの型がある。 ᾱ(アー)で終わるᾱ型、 α(ア)で終わるα型、 η(エー)で終わるη型である。 いずれも母音で変化する。その大半が女性名詞である。 ◇ᾱ型 例はὥρᾱ(ホーラー)「時」という女性名詞。 格 単数 複数 主格・呼格 ὥρ-ᾱ ὧρ-αι 属格 ὥρ-ᾱς ὡρ-ῶν 与格 ὥρ-ᾳ ὥρ-αις 対格 ὥρ-ᾱν ὥρ-ᾱς ◇α型 例はἀλήθεια(アレーセイア)「真理」という女性名詞。 格 単数 複数 主格・呼格 ἀλήθει-α ἀλήθει-αι 属格 ἀλήθει-ᾱς ἀλήθει-ῶν 与格 ἀλήθει-ᾳ ἀλήθει-αις 対格 ἀλήθει-αν ἀλήθει-ᾱς ◇η型 例はφωνή(フォーネー)「声」という女性名詞。 格 単数 複数 主格・呼格 φων-ή φων-αί 属格 φων-ῆς φων-ῶν 与格 φων-ῇ φων-αῖς 対格 φων-ήν φων-ᾱς ◆第二変化(second declension) 第二変化(ο変化)は二つの型がある。 οςで終わる変化は大半が男性名詞であり、 ονで終わる変化は大半が中性名詞である。 例はλόγος(ロゴス)「言葉」という男性名詞。 格 単数 複数 主格 λόγ-ος λόγ-οι 属格 λόγ-ου λόγ-ων 与格 λόγ-ῳ λόγ-οις 対格 λόγ-ον λόγ-ους 呼格 λόγ-ε λόγ-οι 例はτέκνον(テクノン)「子供」という中性名詞。 格 単数 複数 主格・呼格 τέκν-ον τέκν-α 属格 τέκν-ου τέκν-ων 与格 τέκν-ῳ τέκν-οις 対格 τέκν-ον τέκν-α ◆第三変化(3rd declension) 第三変化は以下のように変化するが、 語幹末の子音や母音によって音韻が変化するため、見た目上不規則に見える。 格 単数 複数 主格 -ς,- -ες 属格 -ος -ων 与格 -ι -σι 対格 -α,-ν -ας 呼格 - -ες
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新約ギリシャ語辞典 α/β/γ/δ/ε/ζ/η/θ/ι/κ/λ/μ/ν/ξ/ο/π/ρ/σ/τ/υ/φ/χ/ψ/ω α β γ δ ε ζ η θ ι κ λ μ ν ξ ο π ρ σ τ υ φ χ ψ ω
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β G896 Βάαλ G897 Βαβυλών G898 βαθμός G899 βάθος G900 βαθύνω G901 βαθύς G902 βαΐον G903 Βαλαάμ G904 Βαλάκ G905 βαλάντιον G906 βάλλω G907 βαπτίζω G908 βάπτισμα G909 βαπτισμός G910 Βαπτιστής G911 βάπτω G912 Βαραββᾶς G913 Βαράκ G914 Βαραχίας G915 βάρβαρος G916 βαρέω G917 βαρέως G918 Βαρθολομαῖος G919 Βαριησοῦς G920 Βαριωνᾶς G921 Βαρνάβας G922 βάρος G923 Βαρσαβᾶς G924 Βαρτιμαῖος G925 βαρύνω G926 βαρύς G927 βαρύτιμος G928 βασανίζω G929 βασανισμός G930 βασανιστής G931 βάσανος G932 βασιλεία G933 βασίλειον G934 βασίλειος G935 βασιλεύς G936 βασιλεύω G937 βασιλικός G938 βασίλισσα G939 βάσις G940 βασκαίνω G941 βαστάζω G942 βάτος G943 βάτος G944 βάτραχος G945 βαττολογέω G946 βδέλυγμα G947 βδελυκτός G948 βδελύσσω G949 βέβαιος G950 βεβαιόω G951 βεβαίωσις G952 βέβηλος G953 βεβηλόω G954 Βεελζεβούλ G955 Βελίαλ G956 βέλος G957 βελτίον G958 Βενιαμίν G959 Βερνίκη G960 Βέροια G961 Βεροιαῖος G962 Βηθαβαρά G963 Βηθανία G964 Βηθεσδά G965 Βηθλεέμ G966 Βηθσαϊδά G967 Βηθφαγή G968 βῆμα G969 βήρυλλος G970 βία G971 βιάζω G972 βίαιος G973 βιαστής G974 βιβλιαρίδιον G975 βιβλίον G976 βίβλος G977 βιβρώσκω G978 Βιθυνία G979 βίος G980 βιόω G981 βίωσις G982 βιωτικός G983 βλαβερός G984 βλάπτω G985 βλαστάνω G986 Βλάστος G987 βλασφημέω G988 βλασφημία G989 βλάσφημος G990 βλέμμα G991 βλέπω G992 βλητέος G993 Βοανεργές G994 βοάω G995 βοή G996 βοήθεια G997 βοηθέω G998 βοηθός G999 βόθυνος G1000 βολή G1001 βολίζω G1002 βολίς G1003 Βοόζ G1004 βόρβορος G1005 βοῤῥᾶς G1006 βόσκω G1007 Βοσόρ G1008 βοτάνη G1009 βότρυς G1010 βουλευτής G1011 βουλεύω G1012 βουλή G1013 βούλημα G1014 βούλομαι G1015 βουνός G1016 βοῦς G1017 βραβεῖον G1018 βραβεύω G1019 βραδύνω G1020 βραδυπλοέω G1021 βραδύς G1022 βραδύτης G1023 βραχίων G1024 βραχύς G1025 βρέφος G1026 βρέχω G1027 βροντή G1028 βροχή G1029 βρόχος G1030 βρυγμός G1031 βρύχω G1032 βρύω G1033 βρῶμα G1034 βρώσιμος G1035 βρῶσις G1036 βυθίζω G1037 βυθός G1038 βυρσεύς G1039 βύσσινος G1040 βύσσος G1041 βωμός
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χ G5463 G5464 G5465 G5466 G5467 G5468 G5469 G5470 G5471 G5472 G5473 G5474 G5475 G5476 G5477 G5478 G5479 G5480 G5481 G5482 G5483 G5484 G5485 G5486 G5487 G5488 G5489 G5490 G5491 G5492 G5493 G5494 G5495 G5496 G5497 G5498 G5499 G5500 G5501 G5502 G5503 G5504 G5505 G5506 G5507 G5508 G5509 G5510 G5511 G5512 G5513 G5514 G5515 G5516 G5517 G5518 G5519 G5520 G5521 G5522 G5523 G5524 G5525 G5526 G5527 G5528 G5529 G5530 G5531 G5532 G5533 G5534 G5535 G5536 G5537 G5538 G5539 G5540 G5541 G5542 G5543 G5544 G5545 G5546 G5547 Χριστός 〖名詞〗 〖語源〗χρίω 油をそそぐ+ -τός(動詞的形容詞) 〖意味〗油そそがれた者、キリスト G5548 G5549 G5550 G5551 G5552 G5553 G5554 G5555 G5556 G5557 G5558 G5559 G5560 G5561 G5562 G5563 G5564 G5565 G5566